症状から判断する腰痛・背部痛(詳細)
横になっても痛みを感じる
1.思い当たる原因がある
思い当たる原因には、外傷(ぶつけた、ぶつけられた)、同じ姿勢を長時間続けていたetc.があります。
発熱があり、離れた場所からの振動で傷めた場所の痛みが強くなる場合
骨折が原因として考えられます。
- 【発熱】
- 高齢者や骨折の程度では発熱が見られないこともあるので、注意が必要です。
- 【振動での痛み】
- 例えば、痛めた場所が右腰の場合、左背中を叩いてみて痛みが右腰にでてくる場合は、骨折の可能性があります。
- 整形外科を受診して、異常がなければ、代替療法の方が改善が早い場合がありますので、一度御相談してみるのも良いでしょう。
腰痛以外に気になる症状(しびれや冷え)がない場合
関節や筋肉、靱帯を痛めた可能性があります。
- そのままでも約1ヶ月くらい痛みが減少してきますが、違和感が残ることがあります。
- 代替療法を受けておくと、痛みの期間が短くなり、また、違和感が残ることが少ないでしょう。
2.思い当たる原因がない
基本的には、内臓の炎症の可能性があります。腰痛以外に以下のような症状があった場合は、参考にして下さい。
頻尿・乏尿がある場合
腎炎・膀胱炎が原因として考えられます。
- 【腎炎】
- 特に腰と背中の境目くらいに鈍い痛みを感じることが多いでしょう。
- 頻尿になることが多くなります。
- 【膀胱炎】
- 頻尿と共に、排尿時の痛みを感じることが多くなります。
- 典型的には、発熱します。
- 内科や泌尿器科は必ず受診して下さい。
- 腎炎は稀に腎臓の機能が低下し、人工透析になることがあります。また、膀胱炎は、習慣化しやすく、日常生活にも影響を及ぼすことがあります。このため医療機関の受診をして下さい。
- 内科・泌尿器科を受診した際に、処方された抗生物質を飲むと、上記のようなことはまずありません。
食事に関係がある場合
消化器科に関連するケースが多いです。
- 食事を摂る前、摂った直後は、胃炎や胃潰瘍etc.の胃の問題
- 摂った後2〜3時間は、十二指腸潰瘍などの問題
- 脂肪分が多い食事は、膵臓の問題
- 便秘あるいは下痢をしているときに、腰痛が強くなる場合は、大腸の問題
- 上記のように消化器科に関連するケースが多いです。
月経に関係・変化がある場合
月経時に腰の痛みが変化するなどの場合、子宮筋腫や月経困難症・卵巣嚢腫の可能性があります。
- その他、月経血の増加、月経時痛の増加が見られることがあります(徐々に変化する場合は、自覚症状としてない場合があります。
代表的な病名
ぎっくり腰(急性腰痛・腰椎捻挫)
何らかの原因で、腰周囲の筋肉や靱帯に傷がついたために痛みがでている状態です。
椎間板ヘルニア(椎間板障害)
痺れが無くても、レントゲンやMRIを撮ると、椎間板が膨らんでいて、それが原因で痛みを感じていると言われた状態
腰椎すべり症
通常、腰の一番下の骨がすべり、「ズレ」てしてまう状態。そのズレの程度により痺れを感じることもある。
変形性腰椎症
加齢などによる筋力不足や腰を鳴らすクセによる不安定さが原因で、腰の骨が変形した状態です。
腰部脊柱管狭窄症
椎間板ヘルニアや変形性腰椎症に合併しやすい状態です。間欠性跛行と呼ばれる歩行障害が起きることが特徴です。近年では脊柱管狭窄【症】ではなく、脊柱管狭窄と言われることが多いようです。
梨状筋症候群
お尻の筋肉が緊張し、その下にある坐骨神経が圧迫されたために痺れが出ます。痺れは主に、膝下全体に感じ、状態によっては太もも裏にも感じます。
腎盂腎炎
通常、風邪の後に、腰部と言うよりも背部に痛みを感じる感染症です。
腎臓結石
腎臓の中に石が作られて、痛みが出てくる状態です。腰のレントゲンを撮影したときに偶然発見されることもありますが、時折、見逃されることもあります。尿管結石と異なり、強い痛みが出にくいです。
その他の病名
上記の多く見られる疾患以外にも様々な原因が考えれらます。単純な筋疲労などがあります。