注意事項

このサイトは、ある臨床家の考え方だと思って下さい。
何かの症状はあるが、病院のどの科に行って良いのか分からないと言った方の助けになればと思い、可能な限り簡単な文章で、わかりやすさを意識して作りました。
医療知識がないと、どうしても自分の症状を甘く見積もる傾向にあるので、このサイトをみて安心することなく、必要に応じて医療機関に行くようにして下さい。

首と肩の凝りや痛みの代表的な病名(詳細)

ムチウチ(頚椎捻挫・頚部筋損傷)

状態

交通事故や、歩行時に、交差点などで不意に何かにぶつかるetc.の急な原因で、首周囲の筋肉や関節、靱帯に傷がついた状態です。
きっかけとなる原因のあった日の3〜4日後にかけて痛みが強くなります。

症状

程度は様々です。
首の痛みのため、全く動けなくなる状態から、多少動きが緩慢になる状態まであります。
その他、日光の光がまぶしく辛かったり、頭痛が強く出てくる場合があります。

原因

完全にリラックスした状態の際に、急な力が加わり、損傷が大きくなった状態です。
通常、何かがぶつかるときに見えていると、覚悟ができ、首周囲の筋肉が緊張するため、傷が大きくなりませんが、不意にぶつかられると、損傷が大きくなります。

対応

基本的には、筋肉や関節に対してアプローチをして、痛めた場所に負担が掛からないようにして、傷が治るのを待ち、さらに違和感などの後遺症が残らないようにするのが目的です。
 
一回で良くなったりするケースがありますが、傷が完全にある場合は、時間が掛かります。
その状態が確認せずに、一回で良くなりますと標榜する治療室には、行かない方が良いように思います。
 
また、湯船に浸かることは避けておいた方が良いと思います。先生によっては温めると言う先生もいますが、炎症があるため、痛みが強くなります(ただし回復が早くなる可能性はあります)※指を切ったときにお風呂に入ると痛みが強くなるのと同じです。

代替療法(鍼あるいはカイロプラクティック)を受診して下さい

 
ただし、きっかけにより整形外科を受診した方が良い場合があります。骨折など骨折をしている場合があります。この場合は、代替療法ではなかなか改善が見られないことがあります。
特に交通事故の場合は、整形外科受診は必須です。自動車事故の場合は、保険会社による指示で、接骨院などの健康保険が利用できる治療院を指示されるでしょう。その場合は、指示に従って下さい。
 
整形外科で、投薬や牽引の治療だけの場合は、代替療法を選んだ方が良いことがあります。
一部で、ブロック注射が効果的の場合がありますので、整形外科で御相談下さい。

寝違え

状態

睡眠時の姿勢が悪い場合や、枕が身体に合っていない場合に出てきます。
また、長時間同じ姿勢でいた後に、急に首を動かして、痛める場合もあります。

症状

程度は様々です。
首の痛みのため、全く動けなくなる状態から、多少動きが緩慢になる状態まであります。
その他、頭痛が出てくることもあります。

原因

急な動作で、筋肉に傷がついたり、必要以上に緊張したために痛みが出てきます。

対応

基本的には、筋肉や関節に対してアプローチをして、痛めた場所に負担が掛からないようにして、傷が治るのを待ち、さらに違和感などの後遺症が残らないようにするのが目的です。
 
一回で良くなったりするケースがありますが、傷が完全にある場合は、時間が掛かります。
その状態が確認せずに、一回で良くなりますと標榜する治療室には、行かない方が良いように思います。
 
また、湯船に浸かることは避けておいた方が良いと思います。先生によっては温めると言う先生もいますが、炎症があるため、痛みが強くなります(ただし回復が早くなる可能性はあります)※指を切ったときにお風呂に入ると痛みが強くなるのと同じです。

代替療法(鍼あるいはカイロプラクティック)を受診して下さい

 
整形外科で、投薬や牽引の治療だけの場合は、代替療法を選んだ方が良いことがあります。
一部で、ブロック注射が効果的の場合がありますので、整形外科で御相談下さい。

椎間板ヘルニア(椎間板障害)

状態

首の背骨と背骨の間にあるクッションのようなもの盛り上がったり、さらに線維が切れ、中のゼリーのようなものが飛び出るような状態です。
しびれが出ている場合は、その盛り上がりやゼリーのようなものが神経を圧迫しています。

症状

通常、首の痛みに加え、腕に強い痺れが出て、首を反らしたときに、痺れが強くなる傾向にあります。
また、夕方やよりも、朝(睡眠後)に症状が強く出てくる事も多いです。
整形外科では、【痺れがなくても】椎間板ヘルニアと言われるケースがほとんどです。
ただし、文献によると腰痛のない人の5人に1人は、椎間板ヘルニアと言われるような状態であるようです。

原因

・首を上下に振る(うなずくような動作)を長期間繰り返すなど、椎間板に負担が掛かることを繰り返すと生じやすくなります。

対応

痺れが【ない】椎間板ヘルニアに関しては、代替療法で効果的な治療が望めます。治療法も変わりません。

整形外科あるいは代替療法を受診して下さい

 
痺れが【ある】椎間板ヘルニアに関しては、靴擦れのように神経や周囲の筋肉などにぶつかって、炎症が起きていますので、時間が掛かるケースがほとんどです(数ヶ月単位)。

整形外科・麻酔科(ペインクリニック)・あるいは代替療法を受診して下さい

 
整形外科では、通常牽引と、神経の循環を良くする薬(ビタミン剤)、痛み止めがほとんどです。
最近では、ブロック注射を用いるところもあります。ブロック注射がとても良く効く場合もありますので、試してみるのも良いかもしれません。
 
さらにひどくなると手術も治療法の一つになってきます。
 
個人的には、整形外科を受診し、2週間ほど治療を受けて良くならない場合に、代替療法を受診が最もコストパフォーマンスが高いように思います。
ただし、代替療法の方が積極的なアプローチが可能であるように思いますので、いきなり代替療法受診でも大丈夫だと思います。
個人的な経験としては、しびれの原因は、後述の椎間関節症候群が原因であることが多いように思います。

変形性頚椎症

状態

首の背骨が変形し、神経が出てくる穴が狭くなったために、手や腕にしびれが出てくる状態です。

症状

手や腕に【電気が走るような鋭い】痺れが出てきます。特に首を反らした時にしびれが強く出てきますので、
・男性の場合はひげ剃り、
・女性の場合は、高いところにあるものを取るときなどに、見上げた際に感じるようになります。
神経に沿ってのしびれで、神経を圧迫しているために、感覚の左右差や、服のボタンを上手く閉じれられないなど、細かい運動が行いにくくなります。
 
ただし、首の痛みがある人で、【痺れが無くても】首の骨が変形していると、変形性頚椎症と診断されます。

原因

不良姿勢による長時間の首への負担
首を鳴らすクセ
交通事故による首の不安定感
で、首の骨が変形し、症状が出てきます。変形には長期間かかるため、40歳代以降に症状が出てきます。

対応

カイロプラクティックによる施術が最も効果的です(と言うよりも、整形外科や他の療法による治療・施術では、あまり積極的なアプローチを行えないため、カイロプラクティックが残る感じです)を行える。
背中や身体のバランスを整え、首にかかる負担を減らし、変形し狭くなった穴を広げやすくするのが目的です。
整形外科では、「老化による変形なので、上手く付き合っていくしかない」と言われ、痺れがある場合は、ビタミンB群などが処方され、神経の回復を狙いますが、積極的な方法はありません。

カイロプラクティックを受診して下さい

 
整形外科では、変形性頚椎症と言われても、首の痛みの原因は、後述の椎間関節症候群が原因であることが多いように思います。

椎間関節症候群

状態

首の背骨と背骨の間にある関節に問題があり、そこが原因で、首に痛みが出てくる状態です。時折、手や腕に痺れを感じます。

症状

通常、同一姿勢を続けた後あるいはその最中の首の鈍い痛み、あるいは、首を動かしたときなどのズキっとした痛みを感じます。
時折、手や腕に【鈍い】痺れが出てきます。一般に、神経に沿ってのしびれですが、神経を圧迫していないために、よく調べてみると感覚の左右差などがあまりありません。

原因

長時間の不良姿勢や運転による首への負担などが原因で、関節が硬くなったり、働かなくなることによって起こる。

対応

カイロプラクティックによる施術が最も効果的です。関節の動きの悪さや硬さに積極的にアプローチできるのは、カイロプラクティックのみで、その他の療法に比べ、短期間で改善が期待できます。
整形外科での首全体の牽引で改善が見られるのは、椎間関節症候群が多いように思います。

カイロプラクティックを受診して下さい

 
整形外科では、レントゲン撮影により、椎間板ヘルニアと診断されることがかなり多い状態です。
手や腕にしびれがあるため、椎間板ヘルニアと診断されますが、ほとんどのしびれは、椎間関節症候群が原因であることが多いようです。

肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)

状態

2010年現在、原因はわからないが、肩周辺で炎症が起き、それが原因で痛みが出ている状態です。

症状

・痛みのために眠れない
・腕が肩の高さ以上に上がらない

原因

関節や筋肉の硬さ、睡眠姿勢が悪い、姿勢が悪いetc.
様々な要素が重なり、肩の筋肉や靱帯、関節に痛みが出ている状態ですが、上記したように、現時点では、原因が分かっていません。

対応

基本的には、どのような療法を受けても、日々の悪化により、痛みが軽減しているのを感じません。
数字に例えると、週に「3」悪くなる状態で、治療を受けると「1」で済むと言った感じです。そのため、ご自身でのリハビリと整形外科のリハビリや接骨院など安価な治療院で、回数を重ねることが効果的だと思います。
また最近では、ペインクリニックや麻酔科での局所麻酔と運動を組み合わせる方法もあり、比較的効果が見込まれると思います。

整形外科や接骨院、あるいは、ペインクリニックや麻酔科を受診して下さい

 
改善があまり感じない場合は、姿勢や身体のバランスの問題が考えられますので、カイロプラクティックなども良いかもしれません。
 
ただし、大きな意味では、肩周辺に痛みがあり、原因不明である場合に使われる病名のために、実際には、単純な肩周囲の筋緊張や筋肉のアンバランスが原因です。この場合、カイロプラクティックなどの代替療法で、比較的短期間で改善します

心臓の問題

状態

狭心症や心筋梗塞、不整脈など、心臓の問題がある場合に、肩の痛みとして感じることがあります。

症状

右肩、右背中、右首、右顔に「重だるい」痛みが出てきます。
そのだるさは、不整脈や胸の痛みと同じタイミングで感じる方もいます。

原因

動脈硬化や生まれもっての体質であったり、様々な原因があります。

対応

心臓の状態により、様々なので、内科受診をお願いします。

内科(循環器科)を受診して下さい

生死に関わる問題であり、しかも五十肩や肩凝り、寝違えと間違えやすく、鑑別が難しいため、注意が必要です。
肩凝りに加え、胸苦しさがある場合は、内科を受診しましょう。
 
【狭心症】
心臓の血管が狭くなっているため、運動により、肩の重だるさが悪化する場合に注意しておく必要があります。
 
【心筋梗塞】
心臓の血管が詰まっているため、原因もなく、急に肩の凝りがひどくなったり、始めて痛みを感じるようになった場合に注意が必要です。
 
【不整脈】
生まれもっての体質なので、どの年齢層でも起きる可能性があります。
不整脈が出ているときにだけ、肩凝りを感じたり、凝りが強く感じたりします。

胆嚢の問題

状態

胆嚢に石が溜まった状態などで胆嚢に炎症がある可能性があります。

症状

右肩や右首、右背中に「重だるい」痛みを感じます。
また、急性の場合は、それらの凝りにような感じに加え、右上腹部の痛みと発熱を訴える方もいらっしゃいます。

原因

ほとんどの場合は、胆石症による胆嚢炎ですが、まれに原因不明の胆嚢炎があります。

対応

胆石の大きさにより対応が異なります。
投薬治療から手術まで様々です。

内科(消化器科)を受診して下さい

 
胆石があっても、右肩の痛みだけが症状と言う場合があります。
1〜2ヶ月程度治療をしても変化がない場合や、寝ていても「重だるさ」を感じる場合、食事により、その「重だるさ」が変化する場合は、内科を受診して下さい。

その他の病名

その他
【代替療法で対応できる】
単純な筋疲労
姿勢による筋肉の疲労
 
【代替療法で対応できない】
肺癌
気胸
癌の末期
など様々な病気があります。
 
ただし、
どのような療法(整形外科や代替療法を含む)に掛かっていようと、ただ単純に肩が痛いと伝えていると的確に原因が分からないことが多くあります。
 
自分で気になるところを意識して伝えて下さい。
 
また、いずれの治療を受けていたとしても、2週間ほどしてあまり効果を感じない場合は、別の治療法を試してみてはいかがでしょうか?
個人的な意見としては、予約制ではないところや、接骨院のように多数の人が来る場所では、あまりしっかりと原因を判断していないように思います。